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2014年10月16日 [物件調査]
≪不動産投資≫N値と土質柱状図
東京都豊島区の萩原さんからご質問をいただきました。
「雨宮さん、いつもブログ楽しく拝見させていただいています。
気になっていることがあるので、教えていただけたら嬉しいのですが…。
東日本大震災以降、マイホームの取得や不動産投資物件を取得するにあたって、
地盤の大切さがよく言われるようになりました。
できるだけ、軟弱地盤を避けて、硬い地盤の上に建った物件を購入することに
注意を払う方が増えていると思います。
そんな地盤の話に触れる際に、N値とか、土質柱状図などといった用語が、
しばしば出てくることがあります。
このN値や土質柱状図について教えてください」
というご質問です。
萩原さんがおっしゃるように、
東日本大震災後、地盤や地質という要素が
不動産投資をするにあたり、これまで以上に重視される要素になりましたね。
地盤調査にもいろいろな方法があるのですが、
代表的な地盤調査の方法の一つに、
「標準貫入試験」と言われているものがあります。
一般的にボーリング調査で使用される方法で、
この調査で、地盤の硬さを表す指標になっているのが「N値」です。
N値とは、重さ63.5kgのハンマーを75cmの高さから落下させ、
サンプラー(試料採取を行う管)を30cm貫入させるのに
必要な打撃回数のことを言います。
硬い地盤であれば、なかなか土中にもぐっていきにくいですよね。
打撃回数は増えることになり、N値は大きくなります。
イメージとしてはこんな感じです。
![不動産投資、標準貫入試験 不動産投資、標準貫入試験](/dataimge/1413471848.jpg)
N値の測定は普通1mごとに行い、N値で地盤の硬さを判別します。
地質調査の結果は、N値が掲載された「土質柱状図」にまとめられます。
この柱状図を見れば、地下の地盤の状態が把握できます。
土質柱状図の一部分、N値についてまとめた箇所を見てみましょうか。
下記のように掲載されています。
![不動産投資、柱状図 不動産投資、柱状図](/dataimge/1413471976.jpg)
調査を実施したこの地盤の場合、地表から5メートルくらいを超えた所から、
N値50の地盤が続いていることが読み取れます。
建築学会では、「N値50以上の層が5.0m以上確認できれば、
そこを支持層とする」と決められています。
5メートル以上N値50の硬い地盤が続けば、
そこよりも下の層は、柔らかい地層である可能性は低いということです。
一定規模以上のマンションを建設する場合などには、
硬い地盤の支持層へ向けて、建物を支える支持杭を打ち込んだりします。
まあ、詳しい建築技術の話は別にして、
N値50の地盤が、地表に近いところにあるか、
かなり深いところまでいかないと、
現れないかによって、地盤の強弱が把握できるのです。
不動産投資家にとっても、N値や柱状図はとても重要な情報になります。
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