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2014年04月16日 [経営管理]

≪不動産投資≫遠隔地物件の投資では広告料にも注意

さて、今日は、広告料についてのお話です。

まずは基本のおさらいから…。

宅建業法では、不動産業者は、貸主と借主の双方から合わせて、
賃料1カ月分の仲介手数料を受け取れることになっています。


「双方から合わせて1カ月分」です。
たとえば、貸主0.5か月分、借主0.5か月分といった具合です。

ただ、

首都圏では、

実際には、専任媒介契約で、業者さんが貸主借主両方を見つけた場合、
借主から1カ月分の仲介手数料を受け取ると、
貸主からは手数料を受け取れなくなるので、
広告料という形で、1カ月分を受け取っているのが一般的です。

また、

元付け会社と先付け会社がある場合には、
先付け会社が借主から1カ月分の仲介手数料を受け取ると、
元付けの不動産業者は、貸主から、広告料という名目で
1カ月分を受け取っているのが、実態だと思います。

でも、実は、この広告料が不動産投資にとって、かなりの曲者なのです。

これから大家さんになられる方、物件を増やそうという方で、
遠隔地の地方物件に興味のある方は、この広告料にお気を付けください。

賃貸経営の大きな足かせとなる恐れがあります。

この広告料は地域により、かなりバラツキがあるのです。

東京周辺、首都圏では、
さきほどの例のように、広告料が賃料1カ月分というところが多いと思います。

ところが、空室率が高い地域では、
不動産業者に支払うこの広告料が数カ月分にもなるのです。

では、どの辺が高いのか、気になりますよね。

厳しさを増しているのが、札幌、大阪、福岡といったところです。
広告料が、4〜5カ月分というケースも珍しくありません。


本当に空室に困った大家さんが6カ月分出した
という話も聞いたことがあります。

背に腹はかえられないということなんでしょうが、

私は、信じられませんでした。
嘘でしょ、と言いたいですね。

もし、6カ月分の広告料を業者さんに払って入居者を決めても、
その入居者が1年で退去したら、実質50%オフということになります。

空室をたくさん抱えた地域では、上記の大都市以外でも
すでに、広告料の積み増しという現象が起きています。


今、私は、地方物件のことを書いていますが、
決して、首都圏も他人事ではありません。

これから、大量に空室物件が増えてきたときに、
地方で今起きている、広告料の積み増しが発生してくると予測されます。

だからこそ、賃貸経営のことを学んで、
常に満室経営を目指す大家さんでなければならないのです。

不動産投資家の方の中には、
高利回りを狙って、
地方の物件を購入する作戦を取っている方がいらっしゃいます。

ただ、

地方物件の遠隔投資を行っている方で、
広告料のことを事前によく調査されていない方が結構いるのです。


首都圏にお住いの方で、

遠隔地物件の投資をされる方には、
広告料が盲点になっているケースが目立ちます。

多少高い利回りの物件を入手しても、
空室に悩まされた上に、4〜5カ月の広告料を業者にもっていかれたのでは、
キャッシュフローが出るわけがありません。

物件調査をされる場合は、物件自体や周辺環境、
客付けの容易さだけでなく、広告料についても、
物件の近隣業者でよくヒアリングをしておくことが大切です。

私の調査では、
今のところ、首都圏エリアで、
著しく広告料を積み増さなければならない地域には出会いませんが、

今後、首都圏でも、空室率が上がることが考えられるので、
広告料の積み増し現象が出てくる可能性は否定できません。


首都圏に立地する物件でも、
そのエリアの広告料を必ずチェックする習慣をつけておくことが重要です。



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